小中連携の取組について
栃木市教育研究所小中連携部会
栃木市総合教育計画の重点プロジェクトの一つに、小中一貫教育プロジェクトが位置づけられており、その中で「児童生徒指導上の課題」「教科指導上の課題」「カリキュラム上の課題」の3点についての対応が示されています。小中一貫教育に関しては、平成17年度より皆川中と皆川城東小で研究推進を行ってきましたが、その他の小中学校でも普及を進めて行くには、多くの問題があると思われます。
そこで、まずは各中学校区で小中の連携を図り、一貫教育に結びつけていくことにし、現在各中学校区ごとに組織されている市教育研究会を生かして、昨年度からの研究実践を深化・拡充させてきました。
今回は、栃木西中学校区(栃木西中学校・栃木第一小学校・栃木第五小学校)での実践例を掲載いたします。市内の各中学校区でこの研究を参考にして、それぞれの中学校区にあった実践をしていただければ幸いです。
T 目 的
小中学校の教員が互いに授業を見せ合ったり、一日授業交流体験をすることにより、小中それぞれの発達段階に応じた指導方法の違いや連携の必要性に気づくとともに、教員としての視野を広げ資質向上に生かす。
また、児童と生徒の交流や中学校教員と小学校児童との交流の場をつくり、小学校から中学校へのギャップを少なくし、スムーズに学校生活を送れるように努める。
U 内 容
1 小中教員研究授業参観
昨年度に続き、小中学校の研究授業(要請訪問等)に参加し、異校種の教員の指導法の違いを理解し、それぞれの教員が幅広い視野をもてるようにする。
2 小中学校教員交流研修
小学校と中学校の教員が互いに交流し、1日生活する。その中で授業参観や授業を行い、児童生徒や異校種の教員とのふれあいから、それぞれの学校を理解することに努める。
3 小学生の中学校授業体験
新入生説明会の時に、1単位時間の中学校の授業を体験させる。中学校の教員が小学生に授業を行い、中学校の授業の雰囲気を知らせる。
4 小中児童生徒交流活動
小学校6年生の総合的な学習の時間「先輩に学ぼう」に中学1年生が参加し、中学校での生活や学習についての情報を提供し、中学校入学への不安を解消する。
V 実践例 別ページにリンクしてあります。
W 小中連携の実践成果
・ 教員の交流を通して異校種の学校の学習状況や生徒の様子を知ることで、今後の指導に役立たせることができる。
・ 小中それぞれの学校の教員が互いに交流することで、今までうわべしか見ていなかったことが、中から見ることによりそれぞれの学校の良さや悩みなどを肌で感じることができた。
・ それぞれの校種の教員がお互いを知る大切さや小中の連携の必要性を感じた。
・ 小学生の中学校の授業体験や小中児童生徒交流活動によって、中一ギャップの解消に役立たせることができる。
X 小中連携の課題
・ 小中教員研究授業参観では2時間続きの空き時間が必要なため、多くの職員が参加することはできなかった。授業についての理解を深めるために、授業研究会に参加して研修を行うことができるとよい。
・ 小中学校教員交流研修は西中学区では今年度初めて行われたが、授業参観やTTの授業が中心であった。1日間という短い時間なので、綿密な事前打ち合わせが必要な単独授業を行うことはできなかった。また、実施も9月、10月と急がしい時期だったので検討の余地がある。
・ 参加した一部の教員だけが研修を行うだけでなく、全職員が同じ歩調で研修を行わなくてはならない。そのためには少ない時間を最大限に利用する研修方法も開発しなければならない。
ダウンロード
1.教職員交流授業マニュアルpdf版
2.小中交流研修計画書 ワード版 or 一太郎版
3.小中交流研修の案内 ワード版 or 一太郎版